小学校で催される特別なイベント、「オータム・フェスティバル」は、今年で二回目になります。これは、小学生や教員の中から、有志だけが出場してかくし芸を披露するという趣旨のイベントです。
長男は、去年も出場しました。ただ、去年は、高学年の女子に誘われ、ブルゾンちえみのWith B役でダンサーとして出演したので、あくまで脇役でした。とはいえ、全校生による投票で1位になり、本人もまんざらではないようでした。他にも、ドリフのコントや、マイケル・ジャクソンのスリラーなど、魅力的な出し物もあったのですが、強烈なキャラクター性がインパクトを与えたようです。
長男は、この成功体験も手伝い、小学生になってから随分積極的になったと思います。幼稚園児だった時、英会話学校に通っていたので、スピーチコンテストに出てみるように誘った時には、人前に出ることを極度に嫌がり、出場しませんでした。それを思い出すと、英会話学校を辞めてから現在に至るまでの間に、様々な化学変化が長男の心の中で起こってきたのだろうと推察されます。
英会話学校では、ギターが上手な先生がいて、かなり頻繁に子供も大人も楽しめる音楽ステージイベントを、何度も親子で観覧してきました。私も一度、ステージに立たせてもらいました。(その体験についての記事を貼り付けます。)
ステージ好きな性分は、私の両親もカラオケが好きで人前で歌うのが好きなので、私の家系からの遺伝もあるとも思われます。実は父は、趣味が高じて最近歌手のような仕事さえもし始めています。じいじやばあばや母親がステージで歌っているのを観てきて、感化された部分もあるのだろうとも思われます。
なにはともあれ、長男は、自分自身の中に潜んでいる自己顕示欲に気づき始めているようです。
そして昨日、「オータム・フェスティバル」のためのオーディションが、小学校のお昼休みに体育館で行われたそうです。長男によると、かなり大勢の教職員が観に来ていたそうです。
私は先日、長男のためにと人肌脱いで、一緒にネタを考えてあげました。レギュラーの「あるある探検隊」のネタの「ジジイ」や「ババア」という言葉は語弊が悪いので、「オヤジ」と「おかん」に変えて、元ネタをアレンジしました。
長男は、相方と一緒にそのネタを披露し、ぎりぎりセーフでオーディションを通過したとのことです。「やる気は100パーセントやな。」と講評をもらい、「もっと声を大きくして。」とアドバイスを受けたそうです。やっぱりそこが弱点だろうなと思いました。長男は、普段人の文句を言うときは声が大きいのですが、ここ一番という時に声が小さいことがあるのです。
実は長男には、ずっと欲しかったものがあります。それは、任天堂SWITCHです。それが狙いで「オータム・フェスティバル」で良い成績が取れれば、ひょっとしたら私の財布がゆるむかもしれないと、本能的に思ったことも手伝ったのかも知れません。本人は違うと言っていますが。
物でやる気にさせるのはどうだろうとも思うのですが、そもそもよほどの度胸がなければ、ステージで漫才をしようなんて思い立たなかっただろうとも思うので、出場して私の満足のいくステージを見せてくれたら、買ってあげようと約束しました。
11月末の本番に向けての私からのエールは、「大きい声と笑顔で度胸を見せて欲しい」という内容でした。親としても、ステージを想像するととても緊張します。笑いの神様が降りて来ることをひたすら祈るばかりです。